飛び込み女子の馬淵優佳(28=ミキハウス)にとっては、複雑な気持ちが入り交じった一戦となった。

 飛び込みの翼ジャパン・カップ3日目(7日、東京アクアティクスセンター)、女子3メートルシンクロ板飛び込みでは、榎本遼香(26=栃木トヨタ)とのペアで出場し、265・50点をマークして1位。日本水連が定める派遣参考記録(277点)に届かなかったが、選考委員会の協議次第で世界選手権(7月、福岡)に出場できる可能性は残されている。

 今大会の会場は一昨年の東京五輪でも使用。現役復帰前だった馬淵は、解説者として訪れていた場所だった。「復帰することも考えていなかったので、想像もつかなかったし、榎本選手から『やろう』と誘ってくれたのが大きかった。それが実現している、ここで飛べていることが、演技どうこうよりも、この場に立てていることが幸せ」と感慨深げに語った。

 2017年5月に競泳男子の瀬戸大也(28=CHARIS&Co.)と結婚し、同年8月のユニバーシアードを最後に引退。2児を出産後、21年末に競技の世界へ帰ってきた。ただ、この日は不完全燃焼に終わり「今回いただいた得点を真摯に受け止めて、本当にいけなかったところを直していくだけ。これくらい(得点が)取れたかもしれないという想像はあまりしていない。これが自分たちへの評価なので受け止めたい」と悔しさをにじませた。

 世界選手権切符を確実にすることはできなかった。それでも、8日は個人種目の3メートル板飛び込みに出場予定。「今日は力を全て出すことができなかった。明日(8日)はもっと思い切り自分らしい演技、ノースプラッシュが出せるように調整して備えたい」と決意を新たにした。

 2種目での世界選手権代表入りが有力視される夫・瀬戸に負けじと、馬淵も妻の意地を見せる。