出だしとしては上々だろう。楽天が28日の日本ハム戦(楽天生命)を5―0で制し、幸先よくカード勝ち越しを決めた。期待のドラフト1位新人・早川隆久投手(22)が6回8奪三振で4安打無失点と圧巻デビュー。石井一久監督(47)も「ルーキーという感じのピッチャーじゃない。マウンドさばきだったり、しぐさというのはプロで何年かやっているような感じで落ち着き払っていた。素晴らしいピッチングだった」と絶賛した。
開幕投手・涌井の好投で始まり、第2戦は田中将の登板回避、代役・髙田萌のKO降板、中継ぎ陣のトラブルスタート。銀次の負傷抹消、則本昂の離婚報道と様々なトラブルに見舞われた。それでも本拠地での開幕カードを2勝1敗と勝ち越した背景には、指導者経験のない石井GM兼任監督のさい配があった。
目立ったのはベンチ内外で常にコーチやスタッフ、選手個々と密にコミニュケーションを取りながら現場を取りまとめていく調整力の高さ。試合の場面ごとで担当コーチの意見を聞きながら、常に最新情報をアップデート。自分の専門ではない攻撃、守備、走塁面では担当コーチの進言を信頼して聞き入れる柔軟性もある。
2試合連続本塁打を放った女房役・太田の3連戦起用に関しても「渡辺コーチが静岡(遠征)ぐらいから『太田の状態がいい』と情報をくれていたので、そういうコミニュケーションは取っていきたい」という調整力のたまものだった。
石井監督は「目の前の結果に一喜一憂しない」と言い続けてきた。その上で「僕たちはサポートすることが仕事だと思っているので、選手をしっかりサポートしていきたい。長いシーズンいろんな困難があると思いますけど、チームみんなで力を合わせて『一魂』で乗り切っていきたい」との指導方針を貫いている。華やかな経歴を誇りながら〝裏方〟に徹することのできる指揮官は、ライバル球団にとって不気味かもしれない。












