第5回WBCで3大会ぶりの世界一奪回を目指す侍ジャパンの切り札・大谷翔平投手(28=エンゼルス)は1次ラウンド初戦となる9日の中国戦に先発とDHの投打二刀流で出場する。投げては100マイル(約161キロ)超を連発、打っては6日の阪神との強化試合で3回に左ヒザをついて右手一本で中堅右に運び、5回はバットを折りながら柵越えとまさに〝バケモノ〟だ。なぜ、異次元の存在に成長したのか。常に野球のことだけを考え、食事に気を配り、厳しいトレーニングを重ねているだけではない。エンゼルス関係者は長時間睡眠の賜物のだという。
大谷は1年365日、野球漬けで食生活、トレーニングにもこだわりを持っている。だからこそMLBで最高の選手と呼ばれるようになった。それに加えて、睡眠も大事にしている。昨年1月に米ファッション誌「CQ」が発行した「CQスポーツ世界版」で「大谷翔平の人生に欠かせない10のアイテム」を問われ、特注の枕を挙げた。
睡眠時間はメディアによって10時間、11時間などと報じられているが、TBS情報番組「THE TIME,」で司会を務める安住紳一郎アナウンサーは2日の放送で「うわさによりますと、大谷翔平選手は本当にどこでも寝られるということのようです。1日12時間睡眠をとるようにしているとおっしゃっています」と伝えた。
さすがに〝寝すぎ〟と思えるが、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは「私はあまり寝ないんだ。ショウヘイくらい寝られたら良いなって思うよ。彼ほど寝られたらもう少し格好良くなれるんじゃないかな(笑)。時間にすると3~4時間くらい。心配事が多すぎるのかもね。眠りも浅い。ショウヘイが私の分も寝てくれているね」と笑うほどだから、それぐらいだろう。
睡眠は心身の健康を保つために必要で、疲労回復や生活習慣病の予防、運動のパフォーマンスアップなどの効果があるとされる。また、記憶の定着や整理も行う。もっとも、浅い眠りで記憶が消去されることもあるという。厚生労働省が昨年1月に発表した「令和3年度 健康実態調査結果の報告」によると、「6時間以上7時間未満」が34・7%で最多だ。「9時間以上」は5・9%だった。
エンゼルスOBでバリースポーツ・ウエストで解説者を務めているマーク・グビザ氏は「(大谷はよく寝ている)そうらしいね。自分もそのことを早くから知っていたかった。そしたら自分も寝ていた」と笑うとこう続けた。
「それこそよく寝るためには、意識的に良い状態で、ベッドに行かないとできない。今日無事に何かをやり遂げられたとか、毎日やりたいことができているとか。そうでないと頭の中でいろんなことがずっとリプレイしたままになってしまう」
大谷は抜群に切り替えがうまく、KOされたり、チャンスで凡退したなどのマイナスイメージを引きずることなくベッドに入るということだろう。これも立派な才能だ。
実際、エンゼルスナインでも大谷と並ぶスーパースターのマイク・トラウト外野手(31)は「自分はグレート・スリーパー(寝るのが得意)。平均9時間」、復活が期待されるアンソニー・レンドン内野手(32)は「8~10時間だけど、あまりすぐ寝られるタイプではない。考え過ぎる傾向があるね」と明かす。
「寝る子は育つ」ではないが、寝るごとにパワーアップしている大谷。睡眠力で世界の強豪を蹴散らし、侍ジャパンを世界一に導く。












