第5回WBCに出場する侍ジャパンの投手リーダーであり精神的支柱でもあるダルビッシュ有投手(36=パドレス)が名言を連発している。

 宮崎合宿第2クール最終日の23日、ダルビッシュがメディアに対応した。

 代表合流後、1週間が経ちダルビッシュは「すごく長く日本を離れているので、こうやって球を実際に見たり、調整法を直に見るのとアメリカから情報で知るのとでは全然違う。そこのギャップを結構うれしく思います」と充実した日々を回想。「みんなすごくいい雰囲気でやっていると思うので、この雰囲気で大会に入れればいい」と投手陣の結束に手応えを語った。

 その流れの要因ともなったオリックス・宇田川優希投手(24)のブルペン調整を間近で見たダルビッシュは「数日前は馴染めないみたいな感じで、モジモジしてたんですけど。食事会でみんなが気を遣って話して、そこで本人も落ち着いたのか、その次の日くらいから逆にピッチャー陣の中心になっちゃって。自分の手の届かない所に行ってしまった」とジョークを交えコメント。

「ピッチングを見てもすごいです。そういうところから見ても精神的な部分というのはすごくパフォーマンスに影響するんだなと思う」と物事の核心を突き、医学的な見地からも宇田川の圧巻ブルペンにアプローチした。

 ダルビッシュの見識の広さ、心配り、言葉の精度はさらに極まり世界一奪回に必要な要件とは「世界一を考えないこと」と即答。「先を見るといろいろおかしくなるので、今日をとにかく一生懸命頑張ることの積み重ねだと思う。先を見ないことがすごく大事だと思う」と誰もがうなる名回答でこの難問を名言に昇華させた。

「やれることは今ここで何ができるかとか、ここに集中することだと思う」と続いた〝ドクター・ダルビッシュ〟の一問一答。引き出しの多さ、語彙力の抱負さ、なにより正確性でマウンドと同様、場を支配していた。