速さの秘密とさらなる飛躍のカギとは? 全国都道府県対抗女子駅伝(たけびしスタジアム京都発着=9区間42・195キロ)は15日に行われ、大阪の8年ぶり4度目の優勝で幕を閉じた。そんな中、大きな注目を集めたのが岡山のドルーリー朱瑛里(しぇり、津山・鶴山中3年)だ。3区(3キロ)で区間新記録をマークしたニューヒロインの走りを〝トラックの女王〟で五輪4大会出場の福士加代子氏(40)が徹底分析した。
大人顔負けのストライドに、頭がブレない美しいフォーム。沿道の観客の視線は一点に集中した。ドルーリーは38位でタスキを受けると、最初の1キロを2分55秒で通過。「感覚がよかった」と最後まで攻めの姿勢を貫き、17人抜きの快走で順位を21位に押し上げた。従来の区間記録(9分10秒)を上回る9分2秒の好タイムに「今後の自信になる。大きい舞台での駅伝は初めてだったけど、楽しかったです」と笑顔を見せた。
カナダ人の父と日本人の母の間に生まれたドルーリーは「走るのが好きだった」と小学4年から陸上をスタート。小学6年時には岡山県内の大会で優勝するなど、着実に力をつけていった。しかし、昨年の同時期は貧血の影響でタイムが伸び悩み、都道府県対抗女子駅伝のメンバーから落選した。そこで「栄養バランスの取れた食事を心がけて、いろんなもの食べるようにした」と食生活を見直し、昨年8月に開催された全日本中学校陸上競技選手権の1500メートルで優勝。この日のレースも中学生離れした存在感を示した。
圧巻のパフォーマンスに福士氏も「本当に走りがきれいだった。力の伝え方が上から下までしっかりつながっている。本当に理想的な走りでしたね。腕の振りと足がついてくるタイミングがばっちり」と高評価。その上で「高校生になると体形もいろいろ変わってくると思うけど、自然の流れに身を任せてほしい。あまり考えすぎずに、走りの動きだけを自由にやっていけばいいと思う」と、あえての自然体を強調するほどだ。
ドルーリーが通う中学の陸上部の女子部員は、3学年合わせてわずか3人。本格的な駅伝は今回が初めてだった。実戦経験は少ないが、福士氏はプラスに働くとの見方だ。「今後走るのが『好き』という気持ちが、どこに向いていくか。(他選手を)抜くことや競ることや(遠征で)海外に行くことなど、いろんな楽しみ方を持ってほしい。これからより強いレベルの選手と競ったりすると、面白みが出てくるだろうし、陸上に対する興味の持ち方が変わってくるのでは」とアドバイスを送った。
今回のレースで一躍脚光を浴びたとはいえ、当の本人は冷静だ。「高校に行ってもインターハイに出場して活躍することが目標です」。15歳の原石は、どんな輝きを放っていくのだろうか。












