広島は4日、マツダスタジアム内の球団事務所で仕事始めを行った。取材に応じた松田元オーナー(71)は「頭(監督)が代わってコーチも新しい人が来た。一人一人の選手を見直して、それで(選手が)急に伸びることもある。そこにちょっと期待したい」と話した。
昨年まで4年連続でBクラスに沈んでいる。それでも松田オーナーは「どんな野球をするのか、楽しみではある」と今季から指揮を執る新井貴浩監督(45)の采配に早くも胸を熱くしている。そして「毎日(ファンを)期待させるような野球をしてほしい」と〝要望〟を口にした。
同オーナーが頭に思い描くのは球団が初優勝した1975年のチームだ。当時、米国へ留学中だった松田オーナーは日本からラジオ中継をテープレコーダーで録音したものを送ってもらい、熱心に聞き入っていたという。そして75年は今年と同様に「うさぎ年」で〝吉兆〟もある。
今年、年男の松田オーナーは「(75年は)誰にも期待されず勝っていった。(今年も)思わぬ結果を見せてほしい」と語る。続けて「どれぐらい人が成長してくれるか。ベテランが安定した要素を見せてくれて、若い選手がグッと押し上げてくれれば(チームが)変わるきっかけになると思う」と前向きな言葉をつむいでいた。