新日本プロレスの海野翔太(うみの・しょうた=25)が、来年1月4日東京ドーム大会の青写真を明かした。スターダムとの合同興行「Historic X―оver」(20日、有明アリーナ)でIWGP・USヘビー級王者のウィル・オスプレイ(29)への挑戦が決定。約3年の海外武者修行から凱旋帰国したホープが見据える未来予想図は――。
2019年11月から海外武者修行に出ていた海野は、5日大阪大会で帰還し、オスプレイに宣戦布告した。オスプレイには昨年11月の英RPWでのブリティッシュヘビー級王座戦、今年10月の新日本ロンドン大会と2連敗中。2戦目はレフェリーストップという悔いの残る決着だった。「オスプレイには不完全燃焼で終わらせてしまったので。申し訳ないと思いますし、彼を倒せる力を持っていると思ってるので、日本まで戻ってきてアイツのケツを蹴り飛ばしに来ました」とリベンジを誓う。
ベルト奪取後に挑戦者に指名したい相手もいる。大阪大会でUS王座取りに失敗した内藤哲也だ。もともと海野はどちらが勝っても挑戦を表明し、もう一方と初防衛戦で戦うつもりだったという。「オスプレイに負けて、東京ドームのメインをあきらめてるんですか? そんなことないはずです。今でもあがいてると思います。僕がUSを取ったら、何とかして東京ドームのメインでやりましょう」と呼びかけた。
海野にとってオスプレイは、英国遠征時で世界トップレべルの実力を初めて体感した高い壁。それと同様に内藤も特別な存在だ。若手時代の19年には当時内藤が保持していたIWGPインターコンチネンタル王座の挑戦者候補として、名前を挙げられたことがあった。
「当時は挑戦者がいないなら僕に挑戦させてもいいと言われてましたけど、ナメんなと。逆に俺が王者になって指名したら、自分が変わったということが証明できるのかなと。だから(ワールド)タッグリーグ(22日、後楽園で開幕)でも優勝して、IWGPタッグのベルトを取ってください。その時は僕もパートナーを連れて、そこに挑戦するので」とまで言い切った。
一足早く10月に凱旋帰国した成田蓮は「世代交代」を掲げる。海野は「底上げという意味でも、下から突き上げる存在は必要だと思います。その中で僕たちがトップに立つことを『世代交代』と周りは言うのかもしれないですけど、自分の口では言いたくないですね。先頭に立って、上の世代の人たちもついて来いよと引っ張っていく存在になりたい」と豪語。旗揚げ50周年のメモリアルイヤーの最後に、新日本に新時代の風を吹き込む。