ソフトバンクの松田宣浩内野手(39)が28日、ペイペイドームで会見を行い、今季限りでの退団と、他球団で現役続行を目指すと表明した。「人生そのもの」と表現したようにホークス一筋で17年。引退か退団かの選択で〝熱男〟として大好きな野球を続ける決意をした。円満退団で球団も最大級の功労者として全面バックアップ。早くも最終的な〝帰還〟を待望する声も出ている。

 現役を引退するか、退団して他球団でのプレーを模索するかの二者択一だった。「まだまだ野球が大好きで、大好きな野球を辞めるという決断には至らなかった」。悩み抜いた末の決断だった。

 妻・恵理さんから「まだまだ野球が好きなうちは、とことん野球をしてください」との温かい言葉で背中を押してもらった。入団時の指揮官でもある王球団会長とも2人で話す機会をもらい「好きな野球をとことんやりきりなさい」とエールを送られた。燃え尽きるまでプレーをする。一軍が11連戦を終えた翌日の21日に球団側に退団の意向を伝えた。

「チャンスを与えてくださる球団があれば、大好きな野球をとことんやる。それだけです。ほかのプロ野球選手よりもいいことも悪いことも経験させていただいたと思っている。ベテランなのに元気を出して野球をやる。そういうことを必要としてくれる球団があればそこに行って頑張りたい」と熱い思いを口にした。

 自分の意思を尊重しての退団ながら、球団との関係は円満そのものだ。球団側は「スーパー功労者」「特別な存在」と評価して熱男の意志を最大限に尊重。本来なら退団発表は10月3日から7日が規定となるが、NPBと選手会に掛け合って前倒し発表を実現した。10月1日のウエスタン・リーグ中日戦(タマスタ筑後)で、ファンに鷹ユニホームで最後の勇姿を見せる場をつくった。

 将来の幹部候補生としての期待も変わらない。「彼の野球に取り組む姿勢や考え方は、チームとして絶対に欠かせないものだと思っています。他球団に行っても、最終的には戻ってきてチームにかかわってほしいと思っています」(球団フロント)。他球団で知見を深めた上で〝帰還〟を待望する声が上がっている。

 チームスローガンに端を発した〝熱男〟のニックネームや〝熱男パフォーマンス〟についても全面オーケー。球団の見解として「もう、あれは彼のものですから。他球団に行っても大暴れして、どんどん〝熱男〟をやってほしいですね」とエールが送られた。

 自身にとって「ホークスとは」と問われ「17年もこのユニホームでプレーさせていただいた。福岡の街でずっと野球をしてきましたので。もう人生そのものだと思ってます」と思いを込めた。10月1日の二軍戦でファンに感謝を伝え、マッチは新たなステージに進む。