名実ともに今や「鷹のシンボル」となった松田宣浩。明るく元気なキャラクターが定着している熱男だが、その素顔を知る人は少ない。元九州朝日放送のアナウンサーだった妻(旧姓=柴田)恵理さんが「熱男の素顔」を本紙に明かした。

 恵理夫人「自分で言うのもなんですが、私は鬼嫁かもしれません(笑い)。皆さんご存じではないでしょうが、うちの人は超ネガティブ。だからハッパをかけています。ハイテンションで毎日試合に出て元気印とか言われますが、本当は全然…」

 10年以上、鷹のホットコーナーを守り続けてきた松田宣。ポジションゆえに外国人長距離砲との競争に幾度もさらされるなど、重圧やストレスを抱えてきた。

 恵理夫人「痛み止めを常備していますし、頻繁に熱発もします。ですが、夫は異常があっても体温計すら握ろうとしません。自分から病院にも行かない。病気の事実を知って弱気になること、言い訳をつくることを嫌がるんです。痛くても『折れてる時は分かる。折れてなければできる』と言って…。39度以上の熱があっても顔色一つ変えずに“熱男”をやっています」

 家では鉄人のよろいを脱ぎ、素の自分を出す。すべてをさらけ出せる環境があるからだ。

 恵理夫人「私は夫に『思うことがあったら家に持って帰ってきなさい』と言っています。だから夫婦の会話の9割以上が野球の話。調子が悪い時は2人で動画を見たりもします。寝言を聞けば分かりますが、いつも野球のことで頭がいっぱい。突然『ごめん』『すいません』と謝る。夢でチームメートに謝罪しているんですね。ずっと重圧を感じながらプレーしているんだろうと思います」

 日々、重圧を感じるのは「子供のために」という思いもあるからだ。

 恵理夫人「小学3年の長男は決して学校では反論しないそうなんですが、夫が打てなかった翌日に友達に何か言われることもあるみたいです。家に帰ってきて私に『みんな分かってないんだよね。野球選手はいい時ばかりじゃない。パパはずっと試合に出てるじゃん。それってすごいのにね』って。私と同じことを思っているみたいです。5年連続全試合出場は本当にすごいこと。シーズン中は腕や足が上がらない、曲がらないが日常。体はアザだらけ。よくやっていると思います。これからも熱男らしく、ファンの皆さまを喜ばせてくれると信じています」