歴史的瞬間だ! 9月3日のノア・エディオンアリーナ大阪第1競技場大会で初共闘する〝魔界の住人〟グレート・ムタと新日本プロレスの支配者・グレート―O―カーンが、禁断の同盟を締結した。ムタの代理人を務める武藤敬司(59)と、その代理人であるNOSAWA論外がオーカーンを招いての会談が実現。魔界からのケーキをプレゼントされ、ご満悦のオーカーンは団結を約束するとともに、引退後のムタがユナイテッド・エンパイア入りする可能性も急浮上した。


 来年2月に予定される武藤の引退に伴い、化身のムタも来年1月22日の横浜アリーナ大会でラストマッチを控えている。32年前にムタが日本に初上陸した地・大阪で迎える最終章初戦ではオーカーン、論外と組み、拳王、征矢学、タダスケ組と対戦する。

 これまでオーカーンとの交渉は代理人の代理人である論外が担ってきたとされているが、ムタ及び武藤は面識がまったくない。そこで神奈川県内某所で決戦へ向けた3者による会談が行われた。

 武藤はあいさつ代わりに「一つムタからプレゼントがあって、魔界からのお菓子? オーカーンが甘いものが好きということで、ムタからの贈りものですよ」とケーキを提供。オーカーンといえば3月に女児を暴漢から救った際、女児に差し出したパンケーキが有名だ。ただ、魔界ではどうやら品切れらしく、シフォンケーキがテーブルに並べられた。

 しかし、オーカーンは「うむ、そうか…ムタからの献上品、ありがたく受け取りたいが、まずウエルカムドリンクはどうした?」と、シフォンケーキに不可欠な飲み物がないことにいきなり難癖。さらには「なぜムタが余と組みたいのか聞きたいな」とパートナーに指名した説明を求めた。

 独特なしゃべり方をする支配者を、まるで珍しい生き物に遭遇したかのように見つめる武藤は「俺の予想だと、オーカーンは女の子を救ってワイドショーにも出てたじゃん。今回、大阪ファイナルなんだよ。やっぱりムタは集客力を考えたんだと思うよ。魔界に大量のカネを持って帰りたいんだよ」と説明する。

 すると、オーカーンは「余の知名度、人気、話題性を認めたと…。であれば! 余は満足じゃ。ただ、さらに気になるのが余のメリットはあるのか? アイツらを処刑する意味、あるのか?」と質問を重ねた。

 面倒くさいが、あと一息だ。ここで論外が「相手にはノアで一番強い男、GHCヘビー級王者の拳王がいるんです。もうオーカーン様がノアを支配してもらって構わないので、ハイ」と当日はムタから主役の座を奪っても構わないという姿勢を見せるや、ついにオーカーンも〝陥落〟だ。

「帝国にもカネとベルトが入るのであれば、このケーキも馳走になろうかの。お互いの利益のために面白いことをしようじゃねえか。同盟が今宵、結ばれた」と正式に宣言。結局、最後までドリンクは運ばれず、オーカーンは口の中がパッサパサになりながらもシフォンケーキをほおばった。

 ともあれ、団結は深まり「帝国と魔界」による同盟が無事に締結された。会談後、取材に応じた武藤は「思ったより体つきも大きかった。かなり縦横デカかったから、圧を感じたよな」とオーカーンの印象を振り返りつつ「ただ正直、彼がどんな技を持ってるとか、そういう予備知識はムタにはないからね。連係とかはアドリブだろうね」と当日は出たとこ勝負になると予想した。

 さらに、今回の同盟がムタの今後に大きく影響する可能性も指摘。「俺のプロレスの思想は『点から線』だからね。そうやって38年間やってきたし、ムタも同じだと思う。引退しても、よく米国のプロレスとかでセコンドとかマネジャーに就いたりあるじゃん。(オーカーンを)気に入ったら、そうやってムタの存在をアピールしていくのもありなのかな」と、引退後のユナイテッド・エンパイア入りの可能性まで示唆した。

 いずれにせよ強烈な個性を持つムタとオーカーンの合体だけに、何らかの化学反応が起きる可能性は高い。ムタの大阪ラストマッチからますます目が離せない。