いよいよ新団体「王道」の旗揚げ戦(20日、東京・後楽園ホール)を迎える元横綱曙(46)が18日、決死の覚悟で臨むことを誓った。大会まで1か月を切った時点で、実は病床にいたことを告白。今年に入り2度目となる入院生活で気持ちが途切れそうになり、開催が危ぶまれたこともあった。それでも不屈の精神で旗揚げ戦にこぎ着けた元横綱が、様々な思いを胸に運命のリングに立つ。
旗揚げ戦が2日後に迫ったこの日、コンディションを聞かれた曙の口から驚きの事実が明かされた。「いろいろあって入院していたんです。当日は100%じゃないかもしれないけど、もうそんなことは言ってられない。あとはやるしかない」
異変が襲ったのは3月21日のことだった。この日はDDTの両国大会に出場し、男色ディーノとの異次元対決に臨んだ。数日前から兆しがあったが、試合中にせきが止まらなくなり、すぐに都内の病院に。診断結果は「肺炎」で翌22日から入院となった。「前に入院した時の体の中のばい菌が、少し残っていたようなんです」。そこから4月上旬まで約2週間の入院生活を余儀なくされた。
1月下旬にも「右下腿蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と「右足底皮膚潰瘍」で緊急入院し、この時は退院まで約3週間かかった。今年に入り1か月以上を病院で生活することになり「イライラしましたよ。点滴治療だったけど、良くなっているのか分からなかったし」と振り返る。最悪、このままリングに立てない事態も想定したという。
考えられる原因はただ一つ。「ストレスというか、不安感ですね。体はバリケードに見えるけど、デリケートなんです。旗揚げは初めてのことだし、これだけ注目されているから失敗できない。ぐっすりも寝てない。引退相撲以来の経験ですよ」
2001年9月29日に「引退披露大相撲」を両国国技館で開催した際には、直前の9月11日に米国の同時多発テロが発生。在日米軍関係者に売っていたチケットが全部キャンセルになり、対応に追われた。
それでも「カード的には精一杯やったつもりだし、半分くらいは(プロレス観戦が)初めてに近いお客さん。だから新しいお客さん、王道のお客さんを増やさないと。また見に来たいと思わせるような試合をしてね」と大会の成功を約束。曙は前だけを向いている。












