新日本プロレス9日の両国大会で行われたKOPW争奪戦は挑戦者のタイチ(42)が矢野通(43)を破り、新たなタイトル保持者となった。

 プロレスルールの決着は認められず、対戦相手を場外に押し出した選手が勝者となる「ノーロープ場外押し出しマッチ」に出陣したタイチは、好角家らしく特注の浴衣姿で登場。立ち会いからいきなり突っ張って電車道を狙ったが、これは矢野に逃れられる。

 互いにあの手この手を使って押し出しを狙ったが、最後はがっぷり四つ組んでの大相撲となった。得意の左上手を取ったタイチは、土俵際での上手投げで矢野を場外へ転落させ、見事に勝利を収めてみせた。 

 絶対王者・矢野を破り、初めてKOPWの保持者となったタイチは、戦前の公約通り同タイトル争奪戦がメインイベントとなるような改革に着手。「約束通り、これかけてメインイベントでやらせてもらおうか? その対戦相手にふさわしい男は…前IWGP世界ヘビー級王者、鷹木!」と、初防衛戦の相手に昨年度最初の争奪戦の相手にプロレス大賞MVPの鷹木信悟を指名した。

 するとバックステージに鷹木が姿を現し「名前出したんだからKOPW関係なくやってやるからな、この野郎。KOPWの価値を上げるために俺を利用としているみたいだけどな、俺は茶番は一切やらないからな。俺はしんどいルールでしかやらないからな」とKOPW戦線出撃を宣言。

 してやったりのタイチは「今までの矢野のレベルとは違うぞ。俺が最高のKOPW作ってってやるよ。俺と鷹木のKOPW、メインで用意しとけ。50周年にふさわしい巌流島でもいいぞ?」と不敵な笑みを浮かべていた。