コロナ禍から日本を明るく元気にするのはプロレスラーだ! 東京・多摩市長選(10日投開票)が3日告示され、シアタープロレス「花鳥風月」に所属しているジャンボ松田こと松田道人氏(48)が立候補した。同団体からは、来年の統一地方選までに7人ものレスラー、スタッフの立候補を予定していて、首長&議員を大挙誕生させようと鼻息を荒くしている。

 3日に東京・秋葉原UDXの特設リングで行われた興行で、松田氏を待ち受けていたのは手荒い出陣式だ。第1試合に出場したところ、必勝祈願とばかりに対戦相手から嵐のようなチョップを胸に受けた。壮行試合の後、松田氏はそのままリング上で第一声を行い、報道各社の取材を受けた。

 松田氏はIT業界で長く活躍し、多摩市長選には過去2度立候補している。前回は市政にAI導入を公約に掲げ、話題となった。同団体では以前から練習生として下積み生活を送っていた。「政治とプロレスは、自分とも相手との戦いではなく、お客さん(有権者)との戦い。どうしたらお客さんに支持してもらえるか。プロレスを通じて、勉強したかった」と昨年、47歳でデビューし、今では仕事をプロレス一本に絞った。市長選には3度、立候補した。

 同団体からは、プロレスのキャリア20年以上を誇るあべけんじ氏(安倍健治=43)も山梨・甲斐市議選(17日告示24日投開票)に立候補を予定している。さらに覆面レスラー「ゴメンライダー」はこの日、リング上でマスクを自ら脱ぎ、素顔をさらした。正体は自民党の、東京・北区の坂場まさたけ区議(48)で、場内はどよめいた。

 同団体の大野公寿代表は地方選への立候補予定者をリングに上げ、「ジャンボ松田を皮切りに来年の統一地方選まで7人を立候補させていただきます」と高らかに宣言した。

 プロレスラー出身の政治家といえば、アントニオ猪木氏が1989年に参院選で当選して以降、馳浩氏(現石川県知事)、大仁田厚、神取忍が国政に進出。地方議員では、スペル・デルフィン(大阪・和泉市議)、スカルリーパー・エイジ氏(大分市議)、西村修氏(東京・文京区議)、木村健悟氏(品川区議)、土方隆司氏(埼玉・狭山市議)、若松市政氏(将軍KY若松=北海道・芦別市議)、末吉利啓氏(栃木・足利市議)らが現職で活動している。

 プロレスラーは全国を巡業するうえ、街おこしとしてご当地プロレス団体が次々と旗揚げしいるため、行政との連携が深い。地域活性化に貢献し、要望や苦情を身近なレスラー議員にダイレクトで伝えられるとあって、有権者にとってのメリットもある。

 先月には馳氏が、プロレスラー出身として初めて首長に就任し、プロレス界が活気づいている背景もある。

「コロナで最もダメージを受けたのがエンタメ業界。プロレス、音楽、飲食などは、困っていても(行政に)窓口がなかった。今こそプロレスラーが立ち上がらないといけない。何ができるかわからないが、何かを変えないといけない」(大野氏)

 大攻勢で、プロレス界とリンクする首長&議員が倍増することになるか――。