【アリゾナ州テンピ発】早くも万全だ。エンゼルスの大谷翔平投手(27)は14日(日本時間15日)にアリゾナ州テンピの球団施設でキャンプインした。投手のメニュー消化後に行ったフリー打撃では43スイングで8本が柵越え。バックスクリーン右へ特大の140メートル弾を放つ規格外のパワーで周囲を驚かせた。99日に及んだロックアウトの影響で26日遅れで迎えたメジャー5年目。調整面の遅れなどが心配されたが、全く問題なし。投打の二刀流で今年も全米を騒然とさせる。
アリゾナの雲一つない澄み切った青空の下、大谷は躍動した。午前7時40分ごろ、笑顔で球団施設に到着。同10時からのマドン監督の決起ミーティングで気合を注入されると同11時すぎにグラウンドに登場した。まずは投手組のメニューを消化。ストレッチ、壁当て、力を入れたキャッチボールなどで汗を流すと、室内でのトレーニングをこなした。
バットを手にした大谷が「フィールド4」に姿を見せるとファンから日本語と英語で「大谷君」「オオタニサン」と声援が飛んだ。キャンプ初日のハイライト、フリー打撃のスタートだ。フレッチャー、マーシュ、レンヒーフォと同じ組に入った。
実は昨季、大谷は投打の二刀流の疲労を軽減するためか、開幕前を最後に試合前のフリー打撃を封印。室内ケージでの打撃練習に切り替えた。フリー打撃は昨年7月12日のオールスター戦前日恒例のホームランダービー前の練習以来。ファンだけではなく、報道陣、エンゼルスナインにとっても貴重な瞬間だ。
フレッチャー、マーシュ、レンヒーフォと同じ組の大谷は軽めにバットを振った。いい角度で上がったものの、フェンス手前での失速が続いた。待望の今季“初アーチ”が飛び出したのは14スイング目。打った瞬間、柵越えと分かる角度と打球速度で中堅バックスクリーン左横に叩き込んだ。ファンから大歓声が上がった。
43スイングで柵越えは8本。最長は29スイング目でバックスクリーン右側を突き抜ける推定140メートルの特大弾だった。メジャーを代表するパワーは健在だ。昨年の7月以降は右中間へ引っ張る打撃が目立ったが、この日は左翼5本、中堅1本、右中間2本と逆方向が目立った。状態はいいようだ。
ダッシュ等でグラウンドでのメニューを終えると午後2時半に球場を後にした。久しぶりのスマイル、チームメートらと談笑する姿、時折見せる真剣なまなざし、大谷がやっとグラウンドに戻ってきた。
メジャー5年目は昨年と変わらず投打二刀流での起用が基本。昨季は投手で9勝、156奪三振、46本塁打、100打点、26盗塁と歴史的な活躍でア・リーグMVPを満票で選出されたが、今季への宿題は残った。あと1勝届かなかった2桁勝利、50本塁打、ポストシーズン進出…。史上初のサイ・ヤング賞、本塁打王のダブル獲得も決して夢物語ではない。
大谷が二刀流の進化を見せつけ、真価を発揮する1年が始まった。












