眠っていた主砲のエンジンが、6月の空気とともに一気に熱を帯びてきた。ドジャースの大谷翔平投手(31)の打撃が、再びハイペースで勢いを増している。米紙「カリフォルニア・ポスト」は15日(日本時間同日)までに、ディラン・ヘルナンデス記者の署名記事で「大谷が帰ってきた」「彼の力が戻ってきた」と強調。敵地シカゴでのホワイトソックス3連戦でドジャースは5週間ぶりにカード負け越しを喫したが、その陰でシーズンの流れを変え得る材料として、大谷のパワー復活に焦点を当てた。
大谷は14日(同15日)のホワイトソックス戦で3試合連続本塁打こそ止まったが、直近7試合で4本塁打、直近15試合で6本塁打と再加速。同紙は「ホームランを打つためのスイングを取り戻した。それは素晴らしいシーズン全体の中で唯一欠けていた要素だった」と指摘した。今季も総合力では高水準を維持してきたが、相手を一振りで沈める威圧感が戻ってきたことこそ、リーグ全体にとって不気味な兆候というわけだ。
もともと大谷は6月に強い。メジャー9年間で6月に放った本塁打は66本で、月別では最多。エンゼルス時代の2021年6月は13本、23年6月は15本、ドジャース移籍1年目の2024年6月も12本を積み上げた。今季も夏場を前に〝量産モード〟へ突入する気配を漂わせており、同紙は「大谷が試合を打撃練習の場として活用し始めるのは、大抵この時期だ」と独特の表現でたたえた。
チーム事情を見ても、大谷の復調は大きい。ドジャースはブルペンが不安定さを露呈し、直近15試合で8勝7敗と足踏み。だからこそ、打線の破壊力で流れを引き寄せる存在が必要になる。大谷が本塁打を放った試合でチームは11勝3敗。同紙はその勝敗にも触れ、一本が勝敗に直結する影響力の大きさを浮き彫りにした。
左ヒザ裏の腫れで一時交代し、1試合を欠場した不安もあったが、復帰戦ではいきなり一発。大谷は試合後に「ヒザの状態は悪くありません」と説明し、状態面への懸念を打ち消した。直近15試合では出塁率5割7厘、打率4割7厘と四球だけでなく安打も量産し、シーズンOPSは0・975まで上昇。相手バッテリーが勝負を避ける場面も増えた。
まだ6月。それでも大谷の打球音は、早くも真夏の号砲のように響き始めている。












