日本マット界で親子2代レスラーは多いが、父娘レスラーはほとんど前例がない。米国では天龍源一郎(65)がかつて激闘を繰り広げた元NWA世界王者のリック・フレアー(66)の娘、シャーロット(28)が昨年WWEの育成ブランドNXTで女子王者となっており、昇格は時間の問題とされている。

 実は嶋田紋奈天龍プロジェクト代表(31)のプロレスデビューを望む声は、10年以上も前から関係者の間から真剣に上がっていた。167センチの長身(体重非公表)とたくましい骨格、両親譲りの肝っ玉から「デビュー即最強女王」の声も上がっていたほどで、酒席で男子レスラーをネジ伏せたという伝説も残っている。

 中学までは水泳、特に遠泳に熱中。海では6キロの長距離を軽々と泳いだほどで指導員の免許も取得している。中学時代には「日体大に進んでシンクロの選手になりたい」との夢もあったが、担当の先生に「君の脚(特に太ももとふくらはぎ)は筋肉がつきすぎてシンクロには向いていません」と忠告され、水泳選手になる夢を諦めたという。女子プロ入りを真剣に目指した時期もあったものの、父・天龍が「女の子はもっとやるべきことがほかにある」との理由で却下した。

「私は14歳の時に『プロレスはさせない』とハッキリと父に言われ、夢を断念しました。それを契機に裏方に徹することにしたんです」と経緯を明かした。さらには「2世レスラーなら誰でも大丈夫という風潮にも腹が立った。それならプロレスの厳しさを証明するためにも、私はレスラーになってはいけないと心に決めたんです」とも説明している。

 それだけに最愛の父・天龍からの呼びかけは心に響いただろう。揃い踏みを果たせるチャンスはあと8か月しかない。紋奈代表の決断に注目だ。