ソフトバンクは22日の日本ハム戦(エスコン)に延長11回の末に4―3で競り勝ち、6カード連続の勝ち越しを決めた。5月は13勝目となり、早くも月間勝ち越しも決まり、首位・日本ハムにも2・5ゲーム差に詰め寄った。

 ロースコアのまま同点の7回以降は中継ぎ勝負となり、11回一死から柳町が右翼へ殊勲の3号ソロ。連続出塁を16試合に伸ばした一発を勝利につなげるべく、小久保裕紀監督(53)が11回の継投でドラマチックな采配に出た。

 二死三塁となり、あと1人という場面。イニングの先頭からマウンドに送り出した岩井俊介投手(23)に代え、最後を大山凌投手(23)に託した。前夜にサヨナラ打を献上した右腕は水野を空振り三振に仕留め、プロ初セーブ。その瞬間、小久保監督はベンチで珍しく感情を爆発させた。

 指揮官は試合後「左(打者)が並ぶところで水野からいくと決めていた」と継投の意図を説明した上で「昨日やられた大山が締めたらいい経験になる」と狙いを語った。痛打を浴びた翌日にしびれる場面を締めた大山の「やられっ放しで北海道から帰るのと、やり返して帰るのでは気持ちも違う。少しは自信を持って次の試合にいける」という試合後の言葉がすべてだった。

 この交代劇は指揮官の独断だった。倉野投手コーチは「監督の決断。一番勝つ確率の高い選択だと思った」と舞台裏を明かした。11回が始まる時点でブルペンには2年目の岩井と大山、新人で一軍登板ゼロの岩崎しか残っていなかった。岩井から大山にスイッチする際、鷹将はマウンド上で岩井には先頭の四球について「なんしよるんや! 打たれても同点やないか!」と笑みを浮かべて一喝。ビクビクせず堂々といけ、というメッセージだった。勝つ確率と若い投手の成長を見据えた采配。大きな手応えが渾身のガッツポーズに表れていた。