大坂なおみ復帰戦勝利で〝進化〟証明 専門家は「時間と空間を制した」と絶賛

2022年01月05日 05時15分

復帰戦を飾った大坂はファンのサインに応じた(ロイター)
復帰戦を飾った大坂はファンのサインに応じた(ロイター)

 女王復活なるか。女子テニスの世界ランキング13位・大坂なおみ(24)が昨年9月の全米オープン以来の実戦となるメルボルン・サマー・セット1のシングルス1回戦(4日、メルボルン)で同61位のアリーゼ・コルネ(フランス)に6―4、3―6、6―3で勝利。昨年はメンタルヘルスの問題を抱えていたが、約4か月のリフレッシュを経てカムバックを果たした。実戦勘と精神面に懸念があった中、専門家が復帰戦を徹底分析――。

 絶対に負けられない戦いだった。今大会は2連覇がかかる4大大会・全豪オープン(17日開幕、メルボルン)の前哨戦であると同時に、大坂にとって大事な〝再出発〟の舞台でもあったからだ。

 昨年は全仏オープンで会見拒否と「うつ」の告白で世界に衝撃を与えた。さらに、全米オープンでは自身のプレーに憤慨してラケットを叩きつけ、ボールを観客席に打ち込む暴挙。試合後は「自分をコントロールできなかった。しばらくプレーしないかも」と話し、長期休養に入った。

 あれから約4か月、実戦勘とメンタル面が懸念されたが、フタを開けてみれば杞憂に終わった。序盤からリターンで積極的にアタックしてプレッシャーをかけ、先にブレークして第1セットを奪取。第2セットはリターンを強打しすぎ、実力者のコルネにうまく対応されて落としたが、ファイナルセットでは専門家をうならせるプレーを見せた。

 復帰戦を見守ったDAZNテニス中継の解説者・佐藤武文氏は「第2セットよりも強打のリターンのペースを下げ、うまく修正しました。今までの大坂選手ならズルズルいく展開でしたが、それまでのいい部分を生かし、悪いところを捨てる見事なゲームメークでした」と絶賛。多彩な戦術を持つ男子日本エース・錦織圭になぞらえて「錦織的な試合運びだった」と評した。

 具体的なプレーとしては「ドロップショット」を挙げる。佐藤氏は「序盤の強打があったから後半のドロップが効いた。まるで錦織選手のようにラリー中に〝間〟をつくっていました」と話し、この日の勝因を「時間と空間を制したこと」と表現した。

 休養中はファッションイベントに出演し、恋人の米人気ラッパー・コーデーとの2ショットをSNSで公開するなど心身ともにリフレッシュした。この日の試合後には「今年初戦だし、特別な試合だった。結果には満足している。今年の目標は楽しむこと」と気持ちを新たにした様子。大坂が完全復活へ向けて、確かな一歩を踏み出した。

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