男子テニスの世界ランキング39位・錦織圭(31=日清食品)が27日(日本時間28日)、マイアミ・オープン(米フロリダ)2回戦で同59位のアリアス・ベデネ(31=スロベニア)を7―6(8―6)、5―7、6―4のフルセットの末に下し、3回戦進出を果たした。

 まさしく死闘だった。相手のベデネとは前大会のドバイ選手権3回戦で激戦の末に勝利。わずか10日後の再戦となったが、この日は輪をかけて大混戦となった。第1セットはファーストゲームでブレークされたが、すぐに第2ゲームでブレークバック。6―6でタイブレークに突入し、セットポイントを握って返される展開が続いたが、最後は鮮やかなリターンエースでセットを奪った。

 第2セットも一進一退の攻防は続いた。第6ゲームでブレークされ、またもや直後のブレークバック。このまま互いに決め切れず、第12ゲームでブレークを許してセットカウント1―1となった。

 ファイナルセットでは第7ゲームで先にブレーク。そのままサービスゲームを守り、サービングフォーザマッチ(キープすれば勝利)の第10ゲームを制して試合を決めた。

 試合後は錦織から笑顔が消えていた。2時間50分の死闘で体力を完全に使い果たした。オンコートインタビューでは英語で「ベリー・タイアード(とても疲れた)」と口にし、3回戦で対戦する世界5位のステファノス・チチパス(22=ギリシャ)については「彼はグレート・プレーヤー。楽しみながら戦いたい」と語った。