メダリストの意外な悩みとは――。日大水泳部は27日、都内で練習を公開。東京五輪男子200メートルバタフライ銀メダルの本多灯(19=アリーナつきみ野SC)は「久々に同期に会えた」と笑顔を見せた。

 今夏の東京五輪では、日本男子勢で唯一となるメダルを獲得。飛躍を遂げた2021年シーズンを漢字で「灯」と表現し「本当にラッキーな年だった。僕の名前通りに明るくできたのかなって思う」と振り返ったが、意外な悩みがあるという。

「僕の(名前の)『灯』の方は広まったと思うんですけど、本多の『多』を田んぼの『田』で覚えている人が多くて、そこが悔しい。『多』の方で覚えてほしい。間違いで多いのは家に来るチラシとかですね(笑い)」

 一般的に「ほんだ」と言えば「本田」の方がなじみ深い。メダリストになったものの、名前を間違えられる現実に顔をしかめた。

 だからこそ、さらなる高みを見据える。「まだ日本はメジャースポーツの中で水泳が一番じゃないと思うので、僕は水泳をメジャースポーツにしたい」と目標を口にした上で「僕の特技は泳ぐことなので、まずは泳ぎと結果の2つで日本の水泳はすごいんだぞっていうのを世界大会や国内の大会でアピールしていきたい」と決意を述べた。

 視線の先にあるのは3年後のパリ五輪。「今回僕は(東京五輪で)銀メダルを取れたので、世界大会ではメダルを取り続けて、常に金メダルを目指したい。200メートルバタフライでは日本人が五輪でまだ金メダルを取っていないので、五輪で(金メダルを)取れば水泳すごいっていうのを日本のみなさんが感じてくれると思うので、パリで頑張りたい」。次こそは金メダルを奪取し〝本多〟の名を浸透させる。