【ジョージア州オーガスタ9日(日本時間10日)発】米男子ツアーメジャー初戦「マスターズ」3日目(オーガスタ・ナショナルGC=パー72)、昨年2月の自動車事故から復帰したタイガー・ウッズ(46=米国)は78と苦しみ、通算7オーバーの41位で優勝は絶望的となったが、スーパースターの挑戦が競技の枠を超えてアスリートに刺激を与えている。

 この日は5番パー4で4パットのダブルボギーをたたくなどグリーン上で苦しんだ。過去5勝のオーガスタでの93ラウンド目にして78は自身ワーストスコア。ウッズは「今日はグリーン上で1000パットしたようなものだ。ショットに関しては必要なことをやったが、グリーンでは正反対のことをした」と振り返った。事故で負傷した右脚は痛みがあり、ケアが欠かせない状態。この日は強風に加えて気温も急低下したのも厳しい状態に拍車をかけた。

 大舞台で奇跡の優勝とはいかなくなってしまうのは確実だが、、選手生命の危機となった事故からわずか1年2か月の復帰は世界中から注目を集めた。もちろんプロアスリートも例外ではない。米プロバスケットボールNBAのネッツに所属するセス・カリーは足首に負傷を抱えるが、米メディア「ニューヨーク・ポスト」によると、ウッズの復帰を受けて「タイガーがオーガスタ初日で1アンダーで回ったら、今シーズンの残りは多少の痛みがあってもプレーを続けられると思う」。実際、ウッズは初日に1アンダーで回った。

 セスの兄であり、NBAのスーパースターであるウォリアーズのステフィン・カリーも大のゴルフ好きでプロ級の腕前だけに、ウッズに刺激を受けているという。やはりウッズの影響力は変わらず大きいようだ。