新たな伝説を刻む――。全国都道府県対抗女子駅伝(16日、たけびしスタジアム京都発着=9区間42・195キロ)の記者発表会見が11日、オンライン形式で開催された。昨年は新型コロナウイルス禍で中止となっており、2年ぶりの開催となる今大会に、拓大のスーパー1年生・不破聖衣来は群馬からエントリーされている。

 陸上界のニューヒロインから目が離せない。昨年10月に行われた全日本大学女子駅伝の5区で区間新記録を樹立。テレビ中継を務めたシドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子氏が「スターが誕生しましたね」と絶賛する走りを披露すると、昨年12月の関西実業団ディスタンストライアルin京都2021では、女子1万メートルで日本歴代2位となる30分45秒21をマーク。今夏の世界選手権(米国)の参加標準記録(31分25秒00)を突破した。

 その走りは実業団の選手も舌を巻くほどだ。ある実業団ランナーは、本紙に「一緒に走ったときにまるで呼吸をしていないかのように楽に走っていたのが印象的だった」とコメント。拓大入学後から「前は走っているエネルギーに対して、食事の摂取量が足りなかった」と五十嵐利治監督と二人三脚で体づくりに励んできた成果が実を結んでいる。

 今大会はアンカーの9区として起用される公算が高い。主催者側も「何よりも注目すべきは不破聖衣来選手です。8区までどのような位置につけて、9区の不破選手につなぐかがレースの見どころだと思う」と期待を寄せる中、いったいどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。