東京マラソン一般参加中止も返金なし「払えない」財団サイドの苦しい裏事情

2020年02月20日 16時40分

 用意周到だったのに…。新型コロナウイルスの感染拡大により東京マラソン(3月1日)で一般ランナーの参加が中止となった件で、参加料1万6200円が返金されず波紋を広げたが、東京マラソン財団には支払えない“裏事情”があった。

 同財団は公式サイトで返金しない理由を「費用のうち多くの部分は準備段階で必要となる」と説明。2018年大会の実績で運営費は約19億7000万円で、参加ランナー一人あたり約5万4800円。運営だけではなく、交通規制計画や警備安全対策、医療救護、コース沿道対策などの準備に膨大な時間と労力が費やされているという。

 ただ実は、有事に備えて今大会から「参加料返金保険」に加入していた。財団は本紙の取材に「条件が合致し、保険が適用されていればもちろん我々は返金できました」と回答。保険が適用される条件はエントリー規約と同じで「積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果の中止の場合、関係当局より中止要請を受けた場合、日本国内における地震による中止の場合、Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)」となり「ウイルス」の記載はない。絶妙なタイミングでの保険初加入だったが“空振り”に終わった。

 一方で、予定通り開催されるエリートランナー部門は東京五輪マラソン日本代表の男子ラスト1枠をかけて大迫傑(28=ナイキ)らが出場。一般ランナーからは「これを開催するから返金できないのでは?」との指摘もあったが(本紙既報)、財団は「エリート部門の開催で費用がかかるから返金できないということではありません」と否定した。