【食の金言】「花見すぎたら牡蠣食うな」栄養学的根拠とは?

2022年01月09日 10時00分

焼き牡蠣も最高だ!
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 【石原結實 食の金言】牡蛎(oyster=オイスター)は、欧米人が生食する唯一の水産物で、ローマでは2000年も前から養殖が始まった由。

 イギリスのテームズ河口の牡蛎は絶品とされ、シーザーはその牡蛎ほしさにイギリス征服を企てたというエピソードもあるほどだ。

 牡蛎は栄養の豊富さから「海のミルク」と呼ばれる。エネルギー(活力)源のグリコーゲンが100グラム中6グラムも含まれていること、抗疲労ビタミンのB類、造血を促す鉄、銅、マンガンも多量に含まれる他、セックスミネラルという別称のある強壮・強精作用の強力な亜鉛は全食品中ダントツのナンバーワンであること、などがその理由と考えられる。

「花見すぎたら牡蛎食うな」または「桜が散ったら牡蛎食うな」という諺がある。牡蛎が旨いのは、12月から2月までで特に2月はグリコーゲンをはじめ、種々の栄養成分の含有量が最高になるので最も旨い時期である。

 その後、夏の季節に向けてグリコーゲンも段々と減っていき、大味になること、また、食中毒も起こしやすくなるから、上記の諺があるのだろう。
 欧米では「Rのつかない月には牡蛎を食うな」と言われている。

 英語で1月から12月は、January、February、March、April、May、June、July、August、September、October、November、Decemberであるが、“R”の文字がない「May(5月)、June(6月)、July(7月)、August(8月)は牡蛎は食うな」という意味で、理由は先に述べた通りである。

 蛇足だが、栄養分が多い故に、食中毒(菌が繁殖しやすい)を起こしやすいので、牡蛎の生食には殺菌作用のあるレモン汁をたっぷりしぼって食べられるとよい。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「コロナは恐くない 恐いのはあなたの『血の汚れ』だ」(青萠堂)。

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