株式市場では、相変わらずジェットコースターのような乱高下相場が続いている。基本的には売り基調が続く中、ほとんど値を下げていない銘柄群に目を向ける投資家が少なくない。たとえば、蓄電関連だ。車載用、産業用蓄電池を手掛けるジーエス・ユアサコーポレーション。2月に年初来高値の5616円を付けた後、一時は5000円割れまで下がりはしたものの、足元では再び高値をうかがう動きを見せている。

 蓄電池については、昨年10月8日の当欄で「電力需要の増加で一大相場テーマに」という見出しで取り上げ、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)による「蓄電池の世界市場は2030年に約33兆円、50年に約53兆円を見込む」との試算を紹介した。

 また、当欄では再三にわたって「電力」をテーマにした銘柄を取り上げてきた。電力は産業の血液であり、日本の産業振興の命運を握っていると言っても過言ではないからだ。発電した電力を効率よく循環させるためには、蓄電池や蓄電システムが必須となる。

 足元で蓄電関連銘柄の株価が底堅い動きを見せているのは、イラン戦争で原油の流通が滞ったことで、将来のエネルギー危機の勃発や電力不足への懸念が主因だろう。

 蓄電池関連といえば、本命はパナソニック・ホールディングス(6752=2585・5円)だろう。今期はEV(電気自動車)用の不振とリストラ費用の増加で減収・減益は避けられないが、来期以降はV字回復する見通し。株価は業績の低迷を織り込み済みで、今後は蓄電池市場での存在感の高まりを背景とした上昇が見込まれる。

 高吸水性樹脂で世界トップの日本触媒(4114=2270円)は、リチウムイオン電池用の電解質を手掛ける。政府から助成を受けて生産基盤の整備を進めており、中長期的な株価上昇が期待できそうだ。自社株買いなど株主還元に積極的なのもプラス。

 産業用電池が主力のFDK(6955=468円)は、高付加価値商品へのシフトを進めており、利益率が改善。株価は昨年安値から反転しており、今後は蓄電池向けの拡大を軸に長期上昇トレンドを形成していくことが予想される。ほかに、穴株として、ハイブリッド蓄電システム「EIBS」を展開するダイヤモンドエレクトリックホールディングス(6699=568円)や、電池システム事業に参入したnmsホールディングス(2162=399円)を挙げておきたい。(株価は3月31日終値)