【病気を吹き飛ばす食図鑑】小麦&パン 極寒の気候でも黒パンで健康を保ったロシア人やドイツ人

2021年04月04日 10時00分

黒パンはビタミン、ミネラル、食物繊維が白パンより豊富

【石原結實 病気を吹き飛ばす食図鑑】イネ科のコムギは、米と並ぶ人類の2大食用植物で、ヘブライ、フィニキア、古代エジプトなど地中海沿岸の人々は、小麦粉に水を加え、こねて焼いたものを主食にしていた。

 ある時、古代エジプトの主婦が小麦粉をブドウ汁でこねて、うっかり放置した。太陽にさらされたこの粉が夜になると芳香を放っていたので焼いてみたら、フワーッと膨らみ、味も香りも格段によくなっていたという偶然が今日のパンを作ったとされている。放置している間に、空気中のイースト菌がくっつき、太陽熱で発酵したわけだ。ブドウ汁を混ぜていた偶然も発酵を助ける要因になった。

 小麦は米に比べるとタンパク価は低いが、未精白の小麦には、B1・B2・Eなどのビタミンの他、亜鉛、鉄、銅、マグネシウムなどのミネラル、食物繊維が豊富に含まれているので、白パンより黒パン(胚芽パン)を食べられるとよい。

 極寒の気候の中で野菜不足に陥りがちだったロシア人やドイツ人が健康を保ってきた一大要因が、黒(ライ麦)パンの常食だった、とされている。

 麦は、漢方医学では、体を冷やす「陰性」食品とされている。よって、麦から作られるビールは「暑い夏には旨い!」のである。

 日本人の脇の下の平均体温は、1957(昭和32)年には36・9度もあったという。今は35・8~36・2度と低体温化している。その一番の原因は、体温の40%を産生する筋肉運動・労働の不足である。よって、冷え性(低体温)の人は、体を冷やす白パン、牛乳、サラダ…(外観が白・緑)より、黒パン、チーズ、肉、つけ物…など体を温める食物(外観が赤・黄・黒)を多く摂られるとよい。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「水分の摂りすぎが病気をつくる 日本人が知らない『水毒』の恐怖!」(ビジネス社)。

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