熊本地震「ライオン脱走デマ」で逮捕!現地が迷惑した罪の大きさ

2016年07月21日 15時00分

 熊本県警は20日、熊本地震で熊本市動植物園からライオンが逃げ出したと、ツイッターを使ってデマを流して園の業務を妨げたとして、偽計業務妨害の疑いで神奈川県の会社員、佐藤一輝容疑者(20)を逮捕した。「間違いない。悪ふざけでやった」と容疑を認めているという。

 県警によると、最初の地震が起きた4月14日夜にツイッターに投稿があった。翌15日にかけ100件以上の問い合わせがあり、職員が対応に追われた。熊本市が被害届を出していた。

 逮捕容疑は4月14日午後9時50分ごろ、自宅からツイッターに「地震のせいで動物園からライオン放たれた 熊本」などと投稿し、熊本市動植物園の業務を妨げた疑い。

 県警によると、インターネットで入手したとみられる、海外で実際に逃げ出したライオンの画像も添付していた。画像を見ると、信号も横断歩道も道路の車線も日本のものとは異なることが分かるため、即座に信じる人は少なかったかもしれない。しかし、この投稿はサイバー空間ではなく、リアル空間に大きな影響を与えてしまった。

 熊本の住民は「当時、口々に伝わり、ネットをしない年少者や高齢者にまで『ライオンが逃げた』と話が広まった。『家が崩れそうだけど、ライオンが逃げているから家から出られない』という人もいた。だから、こぞって園に『本当にライオンが逃げたんですか?』と問い合わせが殺到したんですよ」と語る。元の画像を見ずに「ライオンが逃げている」という話を被災時に聞いたら、信じる人が続出するのも仕方ないだろう。

 実際、地震で園の猛獣を展示していたオリが割れ、隙間ができたため、4月下旬にはライオンやトラが他県の動物園に移送された。そんな状況なのに、デマツイートの影響で、電話対応に人員を割かなければならなかった園にとっては、大きな業務妨害だったわけだ。