「Go To トラベル」予算1兆3500万円の行方 追加されるのは「大手」だけ?

2020年10月14日 11時05分

多くの人で賑わう草津温泉(写真は2016年のもの)

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」で、宿泊割引の予算枠が上限に迫った一部旅行会社が独自に割引額を引き下げたり、利用回数を制限したりしていた問題がやっと解消された。赤羽一嘉国土交通相は13日、参加する旅行会社に予算枠を追加配分すると表明。制限付きの割引商品を予約した人には、元の割引額を適用するなどの救済措置が取られる。

「国民に混乱を生じさせ心配をかけた。これまでの割引方針を堅持する」と赤羽氏は謝罪。加藤勝信官房長官は「制度の仕組みを含めて検証していく。利用者や事業者側の皆さんの混乱を最小限にすべく適切に対応していく必要がある」とした。

 事業は旅行代金の50%相当を補助し、うち35%分を代金から割り引く。宿泊の場合、1人当たりの割引額上限は1泊1万4000円で、何度でも利用できる。

 東京発着旅行が今月から支援対象に追加され、大手旅行サイトを中心に予約が急増。「じゃらん」や「ヤフートラベル」は割引額上限を1泊3500円に引き下げていたが、政府発表を受け、上限を1万4000円に戻した。会員1人1回の利用に制限していた「楽天トラベル」は何度でも使えるよう改めた。

 参加する旅行会社や宿泊施設ごとの予算枠は、販売計画などに基づき、運営事務局が割り振る仕組み。赤羽氏は、実際の販売額が計画を上回った事業者については「機動的に予算枠の追加配分を行う」と説明した。

 お粗末な対応に永田町関係者は「『Go To イート』では居酒屋チェーン『鳥貴族』で少額飲食が繰り返され、ネット上で“トリキ錬金術”と悪質な利用が横行し、農水省が慌てて1000円未満の夕食など付与分より低い金額の飲食を対象から外したのと同様、今回も後付け。しかも大手だけに追加を決め、中小の旅行会社、宿泊施設への対策にはなっていない」と指摘する。「Go To トラベル」は予算の1兆3500万円がなくなるまで続けられるが、大丈夫か。