去就が注目される日本代表MF久保建英(21=レアル・マドリード)は、交渉が難航しているスペイン1部レアル・ソシエダード行きが破談に終われば同国外への移籍が浮上しそうだ。

 久保を巡っては保有元のRマドリードが強豪のRソシエダードと交渉を開始。しかし完全移籍を求めるRソシエダード側とレンタル移籍を主張するRマドリード側の溝は埋まらず、交渉は平行線をたどっている。

 地元メディア「Diario Vasco」は「ソシエダードはマドリードと危険な交渉はしない。彼らは完全移籍を望んでおり、それが実現しないなら他の選択肢を考えることになる」とこのまま妥協点が見いだせなければ、久保の獲得交渉を打ち切る可能性を指摘した。

 現地メディアはバリャドリードやオサスナがレンタル移籍での獲得をオファーしたと報じるなど新たな動きも出てきたが、いずれも下位レベルのチーム。2021―22年シーズンに所属したマジョルカからの成長は見込めず、Rマドリード側は難色を示している。

 そこで浮上するのが同国外のクラブだ。欧州事情に詳しい代理人は「以前からスペイン以外のクラブも注目しているし、ドイツなどでも評価が高い。今回のタイミングでも十分考えられる」と指摘する。これまでも多くの強豪が久保に関心を寄せてきたが、特に注目されるのがドルトムント。以前にオファーを出したことがあり、近年もMFヘイニエルをレンタル移籍で受け入れるなどRマドリードとの関係も良好だ。MF香川真司(シントトロイデン)をブレークさせた実績もあり、今後有力候補になり得る。

 相思相愛のRソシエダード入りが破談となれば、急転ドイツ行きも現実味を帯びてきそうだ。