フランス1部パリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(22)の将来が、同国の国家的問題になってきた。

 エムバペは4―1で大勝したバルセロナ(スペイン)との欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦(16日)でハットトリックを達成し、さらに評価を上げた。

 今後を見据えると、2022年6月にパリSGとの契約が切れる〝神童〟を巡っては、かねてスペイン1部レアル・マドリードが獲得を目指しているとされる。

 そんな状況の中、スペイン紙「アス」によると、フランスでスポーツ大臣を務める元競泳選手で五輪銀メダリストのロクサナ・マラシネアヌ氏は(45)は、フランスのラジオ番組で「キリアン、あなたにはフランスを離れないでもらいたい。私たちはあなたのプレーを見続けたい。私たち、ファンたち、パリSGはあなたを必要としていますし、若者はロールモデルとしてあなたを必要としています」と呼びかけたという。

 もはやエムバペ引き留めは、フランスの国家プロジェクトとなりつつある。本人はバルセロナ戦後に加熱する移籍ムードに「良くても悪くても、その1試合で自分の未来を決めることはない。それはバカげている。しっかり考えるべきだし、1試合、2試合で決めることではない。これまでも言っていたように、ここで幸せを感じている」と語っていたが、熟考の結論はいかなるものになるのか。