“東京のメッシ”がタイトル奪取の切り札だ。

 J1FC東京はアジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグF組のパース(オーストラリア)戦に1―0と勝利。その立役者となったのがMF紺野和也(22)だ。後半14分から途中出場し、右サイドから鋭いドリブル突破を何度も見せ攻撃を活性化。相手の注意が紺野へ向いたところで、手薄になった逆サイドからFWレアンドロ(26)の決勝ゴールが生まれた。

 鮮烈デビューを飾った紺野は法大から加入したルーキー。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(32=バルセロナ)のような切れ味抜群のドリブル突破から“法政のメッシ”の異名を取り、練習参加した神戸では“本家”の相棒だった元スペイン代表MFイニエスタからも「似ている」とお墨付きをもらった逸材だ。

 長谷川健太監督(54)は「期待通りのプレーをしてくれた」と絶賛。同期のMF安部柊斗(22)が「途中からああいう選手が入ると勢いがつく」と指摘するように終盤でのジョーカー役としてはうってつけだ。「自分がドリブルで崩したいと思った」と豪語する紺野が“東京のメッシ”として初優勝へ導く。