キングが新天地へもたらす〝経済効果〟は――。JFL鈴鹿に期限付き移籍して注目を集めるカズこと元日本代表FW三浦知良(54)が31日にチームの練習に合流した。その後の入団会見では鈴鹿での目標について「JFLは30試合なので30点取りたいと思っている」と堂々宣言。あえて高いハードルを自身に課すことで、ストライカーとしてのプライドを垣間見せた。

 日本サッカー界をけん引してきたスーパースターがJFLでプレーするインパクトは大きく、合流初日の練習には多くの報道陣が殺到。テレビ各局は練習や入団会見の様子を大々的に報じた。

 実質4部リーグにあたるJFLに与える影響について問われたカズは「自分がどのくらいの影響力があるのか分からない。ただ、こうやって新たな挑戦をすると言った時に、いろんなメディアの方、サポーターの方に声をかけてもらったり注目してもらったりして、年末年始にニュースになることが多かった。そう考えると自分がJFLで戦う意義というのは今までより大きいんじゃないか」。スターとして注目度の高さは意識している。

 Jクラブがない三重県のチームにカズがやって来たことで、地域への経済効果にも期待が高まる。大手広告代理店関係者は「メディアへの露出はこれまでとはケタ違いに増えるし、クラブの収益はもちろん、鈴鹿、三重県全体にお金が落ちる。そういったものを踏まえると十数億円の効果は間違いなくある」と分析する。

 プレーはもちろんのこと、ピッチ外でも多大な貢献を果たすことになりそうだ。