J1横浜FCの〝キング・カズ〟こと元日本代表FW三浦知良(54)が低迷するチームの〝切り札〟となりそうだ。

 今季リーグ12試合で未勝利(2分け10敗)の最下位(20位)に沈む横浜FCは9日にアウェーで清水と対戦する。7日にオンライン会見した早川知伸監督(43)は敵チームの戦いをたたえた上で「(相手の)バランスを崩さないと、得点にはならないと感じている」と、今季初勝利への意気込みを語った。

 その一方、ルヴァンカップ1次リーグ第5節(5日)湘南戦では大ベテランのカズが今季最長となる約30分間プレー。積極的なプレーでチームに好影響を与えた。早川監督はカズがベンチ入りするとチームのムードが変わることについて「もちろん。それに要求したこと(プレー)もやってもらったし、何が必要かをわかっている。守備のことでも、ここは重要というところがわかっている」と、高い戦術眼と経験値を評価した。

 その上で指揮官はカズのパフォーマンスについて「想定内というか、日ごろのトレーニングでわかっている。練習の強度を高めているが、若手と同じことをやってくれているので、安心してお願いできる」と語る。

 カズは今季ルヴァン杯では全試合にベンチ入りもリーグは1試合の出場にとどまっているが、チームの低迷が続いているだけに、ムードを変えられるカズの出番は今後、増えていきそうだ。