大舞台で求められるタスクとは――。北中米W杯(6月11日開幕)に臨む日本代表は25日、千葉市内で国内合宿を開始した。日本選手単独最多となる5大会連続の代表入りとなったDF長友佑都(39=FC東京)は、初日のトレーニングから参加。大ベテランの招集を巡っては15日のメンバー発表から賛否が渦巻く中で、元日本代表MF前園真聖氏(52=本紙評論家)が〝真の役割〟をズバリ指摘した。

 長友が5大会連続のW杯ピッチをかけた挑戦を本格的にスタートした。この日の練習では、壮行試合アイスランド戦(31日、MUFG国立)までという形で3年半ぶりに代表に戻ってきたDF吉田麻也(37=ロサンゼルス・ギャラクシー)とともにチームを盛り上げた。

 盟友と再び日の丸を背負うことに「お互いしぶといな、またここで会ったのかと。彼とは苦しいことも、ともに経験しているので、それを乗り越えて今がある。兄弟が来た感覚。キャプテンとして引っ張ってきた存在感は会った瞬間からある。そのオーラに触れてすごくうれしかった」と喜んだ。また、2018年ロシアW杯は金、22年カタールW杯は金から赤にした髪色については「今回は黒でいこうかな。頭皮と相談します」と笑いを誘った。

 初日から存在感を発揮した長友だが、精神的支柱などの役割として必要との意見がある一方で、選手としてのメンバー入りにはネット上を中心に「代表レベルではない」などと否定的な声があるのも確か。

 そんな中で、森保一監督がメンバーに入れたことに関して、前園氏は「先発はないでしょう。それは本人もわかっています。ただ、よく言われている精神的支柱みたいなところだけで、森保監督が選ぶということは絶対にないと思います。選手としてちゃんとプレーできるという前提で選んでいるはずです」。あくまで一選手としての評価だと強調した。

 となれば、39歳はどんなプレーで存在価値を示すことになるのか。前園氏は「たとえ先発の機会はなくても、終盤に守備固めが必要になったら、この選手を5分でも10分でもピンポイントで絶対止めるという状況が想定できます。マンツーマンで潰すときには必要になってきますから〝クローザー〟的なことが求められると思います」との見方を示した。

 無尽蔵のスタミナで90分間、左サイドの上下動を繰り返していた全盛期には及ばなくても、終盤の〝守備職人〟として、うってつけの人材だったわけだ。

 もちろん、経験豊富なベテランだからこその役割があるのは言うまでもない。「W杯は何が起こるかわかりません。チームが、うまくいかない時って絶対にあると思いますが、そういう時でも立て直すメンタリティーを持っています。そういう役目は、経験値を含めて彼しかできません」

 長友本人は今回のメンバーを見渡したとき、選手としての活路を再確認。「ピッチに入ったら、対人を含めてやれる自信がある。ウイングバックは攻撃的な選手が多いので、守備は1対1で絶対に負けない特長が生きる時が来る。そこは見せます」と〝ピンポイント〟の活躍を予告した。

 17日の会見で発した「みんなW杯が終わるころには称賛しかないでしょうね」との言葉は現実となるのか。