レジェンドの旅路はまだまだ終わらない――。

J1横浜FCのカズこと元日本代表FW三浦知良(53)が来季の現役続行に強い意欲を示した。

 今季最終戦となった19日の横浜M戦(ニッパツ)に後半45分から途中出場。自身が持つ最年長出場記録を53歳9か月23日に更新し、チームも3―1で勝利を収めた。しかし、試合後のカズに笑顔はなかった。

 13年ぶりに帰ってきたJ1の舞台。サポーターからは、ジーコ氏(鹿島)がマークした41歳3か月12日のJ1最年長得点記録の更新を期待する声が高まっていたが、今季は新型コロナウイルス禍の影響でリーグ戦が4か月間中断。カズも「自分自身もコンディションを整えるのが大変だった。自分も動きたくても動けない状況で不安もあった」と語るなど、難しい中で行われたシーズンだった。

 そんな中、思うようなチャンスを得ることができず、ノーゴールで1年が終了。周囲の注目を裏切る形となり「思い描いていたよりも試合出場は自分自身に対して満足していないし、もっと試合に出場してみんなが喜んでくれる場面を一つでも多く作りたかった」と顔をしかめた。

 ただ、転んだままで終わらないのがレジェンド。「ここ2、3年は物足りなさを感じている。もっと試合に出たいという思いは毎日持っている。もうこれは努力しかないので今から自分がどのくらいの伸びしろがあるかは分からないが、諦めずに自分にしかできないことを続けてやっていきたいし、挑戦させてもらえるなら挑戦していきたい。毎日精一杯やっていきたい」とすぐさまリベンジを宣言した。

 来年2月26日には54歳となる。今年の悔しさは来年に晴らすべく、道なき道を進む覚悟はできているようだ。