アジアチャンピオンズリーグ(ACL)に出場中のJクラブ(FC東京、神戸、横浜M)が、2チーム編成への対応を迫られている。

 アジアサッカー連盟(AFC)は先月、新型コロナウイルスの影響によって変更したACL日程を再変更。11月15日~12月13日に1次リーグの残りと準決勝を消化した後、決勝を12月19日に設定した。これを受けてJリーグは日程を再調整し、2日に新たな日程を発表したが、公平性などの観点から最終節(12月19日)同時開催を動かせず、ACLとリーグ戦が重なってしまった。

 そのため決勝に進出したクラブは、2チーム編成で戦うことを余儀なくされた。ただ、たとえ決勝以前に敗退したとしても、海外から帰国後に14日間の隔離措置が続いていれば、12月7日に予定されている決勝トーナメント(T)1回戦に出た時点で最終節に間に合わない計算だ。3クラブとも決勝T進出の可能性は高く、すでに2チームつくらなければならない状況だ。

 メンバーを構成は、クラブの判断に委ねられるが、どちらかのタイトルを重視した場合は、極端な編成になることもあり得る。また、2チームに分かれた際の監督やスタッフの登録問題についてJリーグの黒田卓志フットボール本部長は「ACLのレギュレーションを変えないなら、Jリーグのルールを一部変更するなど柔軟に対応して両方戦えるようにする」と説明した。

 Jリーグの原博実副理事長(61)は「JFA(日本サッカー協会)とともに再度の日程変更に反対していたが、AFCで決められてしまい不本意ではある」と苦渋の決断だったことを強調したが、決まったからには従うしかない。3クラブはサッカー界における前代未聞の事態をどう乗り越えていくのか。