“キング・カズ”こと元日本代表FW三浦知良(53=横浜FC)の来季が、早くもクローズアップされている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断しているJ1とJ2が特例として今季の降格なしを決定したことで、2021年もJ1の舞台でプレーするからだ。

 イレギュラーな形とはいえ、今季13年ぶりのJ1でJ2降格候補筆頭とやゆされていた横浜FCが、クラブ史上初となるJ1残留。来年2月26日に54歳の誕生日を迎えるカズにとっては、今季中に達成しそうなJ1の最年長記録を翌年にすぐさま更新できる環境が、早くも整ったことを意味する。

 その一つがJ1史上最年長出場記録更新。12年に元日本代表FW中山雅史(52=J3沼津)が歴代1位の45歳2か月1日を達成したが、それが一気に前人未到の54歳となるのは確実だ。さらには異次元レベルでのJ1最年長ゴール記録更新も不可能ではない。元ブラジル代表MFジーコ氏(67)が鹿島時代の1994年に41歳3か月12日で決めてから誰も破れなかった大記録が、2年連続で更新されるかもしれないのだから驚異としか言いようがない。

 現在リーグは中断しているが、まずは今季の記録更新に期待がかかる。カズは「やはりプレーすることが一番好き。その気持ちは全く変わらない。チームのためにピッチの上で全力を尽くして、もちろんゴールも決めたい」とやる気満々。来季も約束されたトップカテゴリーで伝説的な記録を打ち立てる。