“プロレスリングマスター”武藤敬司(57)が「プロレス版星一徹」になることを決めた。

 天才を揺り動かしたのは、ノアの前GHCヘビー級王者の清宮海斗(23)だ。24日配信の「ノアTVマッチ」で「武藤敬司と戦いたい! それが俺の心からの叫びなんだよ」と対戦をアピールされた。4月のTVマッチでタッグを組んだ相手からの“ラブコール”に武藤は「いいよ。ただし、胸を貸すなんてできねえから潰しにいく。飛雄馬の敵になった星一徹のようにな。それでもいいならカードを組め」と不敵な笑みを浮かべた。

 星一徹といえば、言わずと知れた懐かしの野球漫画「巨人の星」の登場人物だ。厳しい指導で息子の飛雄馬を巨人に入団させると、今度はライバル球団・中日のヘッドコーチとして立ちはだかった。武藤は「俺は(原作者の)梶原一騎で育ったから」という筋金入りのファンで「23歳の息子がいるんだけど、昔は『巨人の星みたいに、いつか親子で戦えたらいいなあ』という夢を描いてたんだよ。でもサラリーマンになったから、その夢もな
くなった」という。

 偶然にもその息子と同い年の清宮から対戦を要求され、胸に押し込んでいた“スパルタ魂”が呼び起こされたようだ。「感慨深いっていうか、思い入れを持ってできる相手なのかもしれねえ。獅子のごとく全力で潰しにいくよ」と宣言した。

 さらに清宮が故三沢光晴さん(享年46)に憧れてレスラーになったことについて「なぜそこで三沢とライバル関係だった武藤をチョイスしなかったのか。そのセンスが悪いんじゃないの?というのはあるな」とニヤリ。天国のライバルに代わり、武藤がノアの超新星に教育的指導を施す。