新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」31日愛知・ドルフィンズアリーナ大会のCブロック公式戦で、EVILが内藤哲也(40)に敗れ、初黒星を喫した。

 かつては「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」で共闘。バレットクラブ加入後はIWGPヘビー&インターコンチネンタルの2冠王座争いも繰り広げた両者による因縁の公式戦は、戦前の予想通り大荒れの展開となった。

 コリエンド式デスティーノから正調デスティーノを狙われたEVILは、セコンドのディック東郷が気を引くスキに急所攻撃で逆転。場外に設置したテーブルへの断崖式マジックキラーを狙う。だが、これを回避されてしまい、逆に断崖式パイルドライバーでテーブルに突き刺され、大ダメージを負ってしまう。

 ここから再度のデスティーノを阻止して金具むき出しのコーナーポストに激突させ、強烈なラリアートを発射。しかし、必殺のEVIL(変型大外刈り)をかわされると、浴びせ蹴り、フライングフォアアームの猛攻にさらされ窮地に陥る。ならばとまたもセコンドを介入させようとしたが、東郷を蹴る反動を利用してのスイングDDTを決められて完全に分断されてしまう。最後はバレンティアからついにデスティーノを浴びて力尽きてしまった。

 試合後はノーコメントで会場をあとにした。開幕2連敗と後がない内藤に対し「あいつのG1、終わってんだろ? 逆転の内藤? そんなものは存在しない。あるのはコールド負けの内藤のみだ」と予告していたEVILだったが、因縁の相手に引導を渡すことはできなかった。