新日本プロレス18日後楽園大会で「NEW JAPAN CUP」3回戦が行われ、高橋ヒロム(32)がNEVER無差別級王者EVILを撃破し、準々決勝に進出した。

 かつて「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」で共闘し、特別な関係性を築いていたEVILとの遺恨対決は、互いに譲らない一進一退の攻防が続いた。TIME BOMBを決めたヒロムだったが、3カウントは奪えない。敵軍セコンド・ディック東郷の介入を許すと、合体技マジックキラーを浴びてしまった。

 それでもヒロムはEVIL(変型大外刈り)だけは回避し、名も無きヒロムちゃんロールで丸め込んだ。エプロンにいる東郷がレフェリーの気を引いてカウントされないと見るや、EVILを突き飛ばして同士討ちさせる。東郷を場外に排除すると同時に、その反動でリング中央に帰ってきたEVILに掟破りのEVILを発射。鮮やかな3カウントを奪ってみせた。

 試合後のリング上では「お前らとは目指してるものも、覚悟も全然違うんだよ。お前らとはもう終わりだ。EVIL、絶交だ」とかつての盟友に通告した。

 新日本ジュニアで唯一ベスト8に進出したヒロムは、準々決勝(21日、長岡)で鷹木信悟とのLIJ同門対決が決定。「次の相手は鷹木信悟! もちろん優勝するのは、この俺だ! そして優勝して、俺がもちろん挑戦するのはエル・デスペラード、お前の持ってるIWGPジュニアヘビー級王座だ。もちろん、その時は受けてくれるよな?」と、ゲスト解説として放送席にいたデスペラードに呼びかけた。

 ヒロムはバックステージでも「EVIL、ハウス・オブ・トーチャー作ってから弱くなったんじゃないのか? 自分の今の立ち位置に満足か? (1回戦で撃破した)SHO、EVIL… ハウス・オブ・トーチャー全滅みてえなもんだろう。俺が狙うのはIWGPジュニア。てっぺんだけだ。それしか興味はない」と豪語。新日本ジュニアへの誇りを胸に、階級の枠を超えて開催された史上最大48人のトーナメントを制する。