【新日本】新US王者・棚橋弘至 ノーDQマッチの次はSANADA戦…狙うは「魂の浄化」

2022年01月08日 06時15分

KENTA(左)をノーDQ戦で下した棚橋だが…
KENTA(左)をノーDQ戦で下した棚橋だが…

 新日本プロレスでIWGP・USヘビー級王者の棚橋弘至(45)が初防衛戦の挑戦者にSANADA(33)を指名した。5日東京ドーム大会でKENTAとのノーDQマッチを制し、王座返り咲きに成功。理想との乖離に葛藤もした大荒れの一戦から一転、クラシックなレスリングを信条とするSANADAという〝対極〟の挑戦者を選んだ理由は――。


 棚橋は5日東京ドーム大会で反則裁定なしの特別ルールでKENTAに挑戦。高さ約5メートル超のラダーからテーブル上へのハイフライフローを投下し、ベルト奪回に成功した。凶器を駆使した乱戦は自身のポリシーとかけ離れており、試合直後は「ただあるのは虚無感…。むなしいだけ…」と苦悩を明かしていた。

 だが、そんな棚橋の胸に去来したのは、2004年3月両国大会で別スタジオにて行われた村上和成との「ノーピープル金網デスマッチ」後の出来事だった。納得した試合ができず落ち込んでいた棚橋は、先輩の後藤達俊から「一生懸命やったなら胸を張れ」とゲキを飛ばされ救われた。「5日はどうだったかなって思ったら、俺、めちゃめちゃ一生懸命やったんですね。18年の時を経て思い出しましたね」と思い直し、胸を張った。

 プライドをかなぐり捨ててつかんだベルトの初防衛戦では、再び理想を追求する。棚橋がかつて憧れたのは、藤波辰爾のようなクラシカルなスタイル。だが、00年代の暗黒期から新日本を立て直すためには、違うレスラー像を築く必要があった。「アイコンとしてプロレスを広めるためには飛んだり、アピールしたり、派手な技をやって分かりやすいほうが知ってもらうキッカケになるのかなと。追い求めているものより、捨ててきたことのほうが多いんです。でも、SANADAはそこをうまくミックスできてるんですね」と、自身の理想像に近い存在と認めるSANADAを挑戦者に指名した。

 KENTAとのハードコアマッチはUS王座に強烈な印象を与えた。棚橋は「あの試合と対極の試合を1回やることで、USヘビーのイメージをよりフレキシブルにしたいんです。こういう路線なんだとイメージを固めるのは今は違うなと。道具を使ったノーDQルールと、己の肉体とプロレスの技術を駆使した緻密な戦いは対極にあると思うので。それで1回魂を浄化しようかと。これは完全に王者からの逆指名ですよ」と理由を説明した。

 日本人対決が続くのはUS王座の本来の意義に反するが、コロナ禍の影響で日米の往来は困難な状況が続いている。棚橋は「コロナ禍で行き来ができないなら、日本代表決定戦をやっていけばいいんじゃないかと。米国との行き来がより活発になった時に日本代表として乗り込むことがUS王者の役目だと思うので」と目を輝かせ、長期政権を誓っていた。

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