【新日本】中西 引退試合で伝説のジャーマンを解禁

2020年02月15日 16時35分

棚橋(左)を葬った必殺の中西ジャーマンが最後に爆発するのか(09年5月6日、後楽園)

 22日の新日本プロレス東京・後楽園ホール大会で引退する野人・中西学(53)が、ジャーマンスープレックスホールド解禁の野望を明かした。バルセロナ五輪にも出場したレスリングエリートにとって代表技の一つだったが、中心性脊髄損傷の大ケガから復帰した2012年10月以降は一度も完全形では繰り出していない。最後の最後に“神様”は降臨するのか――。

 中西は引退試合で天山広吉(48)、小島聡(49)、永田裕志(51)と第3世代カルテットを結成し、オカダ・カズチカ(32)、棚橋弘至(43)、飯伏幸太(37)、後藤洋央紀(40)組と8人タッグ戦で激突する。「そりゃ、できるなら第3世代全員とシングルマッチをやりたい。でもそれができるなら、引退もなにも言わん。だからそこは第3世代の力を借りて。じゃないとこのカードは実現しない。(対戦相手の)この4人を体感しないで引退するのはあまりにも残念すぎる。まとめてできるのも、タッグマッチのええとこやから」と腕をぶした。

 1月7日に引退を表明してから、全力で戦い続けた。11日の全日本プロレス後楽園大会では代名詞のアルゼンチンバックブリーカーで勝利も収めたが、まだ披露できていない技がある。2002年に“神様”カール・ゴッチ氏(故人)から伝授されて以降、得意技の一つだったジャーマンだ。17年10月には永田とのシングル戦で投げ捨て式を敢行しているが、完全な形では引退の遠因となった首のケガを負ってから一度も出せていない。

 だが、くしくも引退試合の会場は、09年5月にロープの反動を利用した「特大☆中西ジャーマン」で棚橋を破り、IWGPヘビー級王座初戴冠を成し遂げた後楽園ホールだ。中西は「やれたらええよな。チャンスがあればね。これだけのトップどころにそれだけのチャンスを生むのは難しいとは思うけど。ゴッチ先生、降りてくるかな」と天を仰いだ。

 かつてゴッチ氏には「何事もメイビーではなくマストでやれ」と指導を受けた。その教えと相反する“神頼み”は、満身創痍の体でも何としても完全燃焼したい…という強い決意の表れだ。

「暴れっぷりっていうのは、一つリズムが狂えば今度は集中攻撃を食らう。コテンパンにやるのもやられるのも表裏一体。逆転しやすいやろ、向こうは。でも、それをいまさら変えられないから。俺はその両方を見せたいね」。豪快すぎるキャラクターとファイトで愛されてきた野人が、いよいよ最後の戦いに臨む。