新日本プロレスのIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者の内藤哲也(37)とIWGPジュニアヘビー級王者・高橋ヒロム(30)の東京ドーム2連戦祝勝会を独占キャッチした。2月9日の大阪城ホール大会で、内藤はKENTA(38)、ヒロムはリュウ・リーとそれぞれ防衛戦を控える。その先に共通の景色を見据えつつ、防衛を誓い合った。

 1・5東京ドームで偉業を達成した後の祝勝会を予告していた内藤は、約束通り本紙記者をファミレスに招集。さらには1・4東京ドームでジュニア王者となったヒロムのお祝いも兼ねることになった。これ見よがしにテーブルに3本のベルトを並べると、圧巻の光景に店内から好奇の視線が集中した。

 勝利の味をかみしめる2人は、大阪城決戦で王座戦を控える。内藤はついに手にした2冠を長期保持したいのはもちろんだが、負けられないもう一つの理由を明かす。

「KENTA戦をクリアするのは当然として、実はその先に楽しみにしていることがあるんだよね。一昨年の旗揚げ記念日のメインのカード、知ってる? IWGPヘビー級王者対IWGPジュニア王者。今のジュニアの王者は誰かな…。もし、お互いそれまでチャンピオンでい続けられたら、彼とのシングルマッチだって考えられるんじゃないの?」とヒロムに視線を向けた。

 2018年の「旗揚げ記念日」大会では当時のIWGPヘビー王者オカダ・カズチカと同ジュニア王者ウィル・オスプレイが対戦。それまでも同大会ではヘビー級王者VSジュニア王者のドリームカードが組まれてきた。今年は3月3日に東京・大田区総合体育館で開催される同大会で、2人とも王者のままなら内藤とヒロムの初対決が実現する可能性も十分ある。

 ヒロムにとって内藤は、若手時代にマンツーマンで練習を教わった恩人だ。13年に海外遠征に出発する際には「帰ってくるときには俺が新日本を背負う存在になって待ってるから」と約束の言葉をもらった。突然の“宣戦布告”にパンケーキを喉に詰まらせたヒロムは「いつか師弟対決を果たしたいという思いはずっとあります。もしもお互い王者だったら、それは最高のシチュエーションだなと。自分がロス・インゴ(ベルナブレス・デ・ハポン)に入った理由の一つに、内藤哲也、EVILとのシングル(をやりたい)というのがあるので」ときっぱり。ともにベルト死守へ闘志を燃やした。

 ここで内藤は「ベルトが2本になってから、荷物が多くて…。先に車に積んできていいかな。おっと、逃げると思ってるんでしょ。安心してよ。俺がヒロム君を置いていなくなる人間だと思う?」と店外へ。だが一向に帰ってくる気配はなく、ダシに使われたことに気づいたヒロムは顔面蒼白に…。なりふり構わぬダッシュで退店し、結局テーブルの上には伝票だけが残された。