【新日本】モスクリー 狂犬なのに謙虚すぎる素顔

2019年07月29日 16時30分

モクスリーはかみつき攻撃で内藤(左)を追い込んだ

 新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」Bブロック公式戦(28日、愛知県体育館)でIWGP・USヘビー級王者のジョン・モクスリー(33)が、IWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(37)との王者対決を制し、開幕5連勝を飾った。元WWEスーパースターの実力を満天下に知らしめる狂犬だが、その裏には「超」がつくほど謙虚な素顔が隠れていた。

 内藤との注目対決でモクスリーは、場外乱闘あり、かみつき合戦ありの荒々しい攻防を展開した。コリエンド式デスティーノを浴びるも、正調のデスティーノは阻止。ダブルアームDDTで再び形勢逆転に成功する。最後はデスライダー(高角度ダブルアームDDT)でマットに突き刺した。

 天王山と目された一戦まで軽々とクリアし、単独首位を独走。試合後のリング上で「記事は俺一色にしろ。俺から目を離すな。俺の前に立ちはだかるやつは全員、叩き潰す」と豪語した。

 世界最大団体・米WWEの頂点に立ったスーパースターが新日本マットを席巻しているが、その実績におごらない隠れた姿がある。モクスリーに師事し、セコンドに就くヤングライオンの海野翔太(22)は「プロレスに対する姿勢がすごく勉強になります。『初心忘れるべからず』を本当に実践している人」と証言する。

 新日本参戦にあたりモクスリーは、コスチュームをWWE時代のジーンズから黒のショートタイツに変えた。内藤には「その辺のスポーツ用品店で揃えたんじゃないの」とやゆされたが(本紙既報)、これも若手時代の気持ちを思い出すための選択だという。会場でも試合直前まで腕立て伏せに没頭するなど「いい意味で落ち着きがない」(海野)。またモクスリーは本紙に「日本は素晴らしい。焼き肉はうまいし、セブンイレブンは米国よりクオリティーが高いし、自動販売機でビールが買えるなんて最高じゃないか」と笑い飛ばしたが、前夜はしっかり禁酒し大一番に備えていた。

 もはや1強の様相を呈してきたBブロック。日本のプロレスへの愛とリスペクト、謙虚さまで兼ね備えた狂犬を止める男は現れるのか。