全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・宮原健斗(33)が、ジェイク・リー(33)とのV5戦が確実になった6月19日の東京・大田区総合体育館大会へ闘志をみなぎらせている。

 29日の後楽園大会ではV4戦でGLEAT所属のT―Hawk(32)と激突。目まぐるしく攻防が入れ替わる展開になったが、要所でブラックアウト(ヒザ蹴り)を効果的に放ち、ペースをつかむ。最後はスタンディング式のブラックアウトで動きを止め、必殺のシャットダウンスープレックスにつないで3カウントを奪った。

 試合後は6月19日大田区大会での次期挑戦者にジェイクを指名。昨年10月の大田区大会では、当時3冠王者だったジェイクと60分引き分けで、ベルトを奪えなかっただけに「同じ場所でもう一度戦う。来るべき時が来たのかなと思います。今度こそ決着をつけますよ」と小鼻を膨らませた。

 さらに「今、絶対にベルトを落とせないでしょ」と強調。この日からユニット再編が加速したからだ。諏訪魔が極悪軍団「ブードゥー・マーダーズ」の一員となり、自ら率いた「エボリューション」や芦野祥太郎と決別。宮原のパートナーだった青柳優馬も「ネクストリーム」を抜け「トータルイクリプス」率いるジェイクと握手した。

 この状況を宮原は「おそらく、もっと混沌とするでしょう。なんなら僕が再編の中心になって面白くしますよ」と歓迎。その上で「僕に人望がないのは認めます。それでも周りに若手がいて、発言力があるのはベルトがあるからこそ。こういう状況になった今、ベルトを手放すわけにはいかない」と語気を強めた。

 激動の王道マットで存在感を示すことができるか。まずは宿敵との対戦で白黒ハッキリさせる。