FMWやIWAジャパンなどでデスマッチファイターとして活躍し、5月29日に死去したターザン後藤さん(本名・後藤政二=享年58)の葬儀が5日に営まれ、プロレスラーや関係者ら約150人が参列した。

 1993年に入団した旧FMW時代の後輩にあたるゼロワンの田中将斗は「履歴書を送り面接をしていただいたのも後藤さんでしたし、プロレスの基礎的な受け身を教えてくれたのも後藤さんだった。今の僕がいるのも、後藤さんがFMWで僕を鍛えてくれたおかげだと思っているので感謝しかないです」と語った。

 厳しい練習で知られた後藤さんだったが「ものまね番組が好きで、(巡業中の)バスの中で同じ場面を何度も見せられたりした。そんなおちゃめな後藤さんがいたりしたけど、練習では笑顔は見たことがない。練習とプライベートでは全然違う方でした」と振り返った。

 また1990年代後半に後藤さんと数々の抗争を繰り広げたIWAの浅野起州社長は「IWAの歴史に欠かせない人だった。私も散々ひどい目に遭ったけど、だから印象に残るのよ。だって、横須賀の海に捨てられたんだから」と懐かしそうに語った。

 後藤さんに会見で襲われたことで浅野社長が表舞台に出るきっかけとなり、「新宿2丁目劇場」としてコアな人気を博した。浅野社長は「真面目で仕事ひと筋な人だった。本当にいい人だったよね」としのんだ。