7日に1都3県に発令された緊急事態宣言は、プロレス界にどのような影響を及ぼすのか。

 今回の緊急事態宣言では大規模イベントの開催条件が「収容人数の50%」を上限に「最大5000人」となっている。現状では2月7日までに宣言下地域で5000人以上の会場での興行予定はない。各団体が感染予防策を徹底し興行を開催していくとみられるが、問題となってきそうなのは夜興行の開催時間だ。

 期間中は午後8時以降の不要不急の外出を控えることが求められる。しかも東京都はイベント事業に対し、12日からは午後8時以降の営業をしないように「協力依頼」を出している。

 プロレスの夜興行は午後6時30分から開始されるケースが最も多く、午後8時までとなると1時間30分しか時間がなくなってしまう。これを受けドラゴンゲートは7日に12、13日の東京・後楽園ホール大会の試合開始時間を30分早め午後6時に変更すると発表した。

 同団体関係者は「午後8時という時間は発令以前から報道されていたため、事前に会場側とも相談していました。会場側からも要請があったため、開催時間を早める判断を下しました」と明かした。

 今後も宣言下地域での興行は、終了時間が極力午後8時を過ぎないように努める対応を求められることが予想される。団体サイドは開催時間を早めたり、試合数を減らすなどの難しい判断を迫られることになり、場合によっては中止という苦渋の決断を下す興行が出てくる可能性もありそうだ。