女子プロレス界史上最大のカリスマ・長与千種(55)が、ついに業界に爆弾を投下した。

 長与は5日、東京・渋谷区のフォーラム8で会見を行い、伝説の団体「ガイア・ジャパン」を一夜限定で復活させることを発表した。4月15日に後楽園ホールで「GAEAISM」と題した大会を開催する。

 ガイアは1995年4月15日、後楽園で旗揚げ戦を行い、05年4月に解散。センダイガールズを主宰する“女子プロレス界の横綱”里村明衣子(40)ら多くの名選手を輩出した伝説の団体。長与は昨年12月8日の後楽園大会を最後に、自身が旗揚げした「マーベラス」を退団。同日のメインで初めて敗れた愛弟子の彩羽匠(27)に団体を預けて「女子プロレス界の仕掛け人」となることを宣言した。

 同時に業界最大手のスターダムを傘下に収めた新日本プロレスの親会社ブシロードに対し「あそこにだけ、おいしい思いをさせるつもりはない」と事実上の“宣戦布告”を放ち、3日に東京・大田区の池上本門寺で行われた「節分追儺式(ついなしき)」では、東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」女子プロ大賞に輝いたスターダムのアイコン、ワールド王者の岩谷麻優(26)をやんわりと挑発しつつ「スターダムの横に並ぶという目標のため水面下で動きだしている。(スターダムにとって)嫌な位置にいるなっていう存在にならないと面白くない」とまで発言した。今回のガイア復活は、カリスマが業界に投じる最初の爆弾となる。

 この日の会見には里村、彩羽、センダイワールド王者の橋本千紘(27)が同席。メインは彩羽対橋本の新世代頂上決戦、セミファイナルは長与、里村、広田さくら(同大会のみ本名で参加)組対KAORU、永島千佳世、植松寿絵組というガイアオリジナルメンバーによる夢の6人タッグ戦を行うことを発表した。

「25年前の旗揚げ戦と同じ日、同じ場所で一夜限定で復活することになりました。復活、アーカイブ、メランコリー、そして未来。全てが詰まった大会になる。これが最初の爆弾。生物なのでその後はどうなるか分からない。でもガイアは(当時業界最大手の)全日本女子プロレスを負かした団体。その自負はあります」と不敵な笑みを浮かべた。

 大会前日の4月14日にはスターダムが後楽園大会を開催。長与は「日程は偶然です。ラッキーだった。スターダムにケンカを売るつもりはないけど、お客さん(の入り)がまったく同じだったらどうする? いやらしいかもしれないけど、ちょっとワクワクするよね」とカリスマらしい展望を語った。

 ガイア解散興行以来約15年ぶりに師匠と同じリングに立つ里村も「長与さんは一生プロレス界に関わってほしい。これぞガイアという試合をする」と早くも闘志全開だ。

 長与は「メインが終わった後にイズムが動きだすかもしれない。続きを望む声が出てくるかどうか。この業界につかって40年。まだ発表していないカードを含めて女子プロレスの未来を託した大会にします」と堂々と宣言。カリスマの動きからいよいよ目が離せなくなってきた。