中日内が1日からスタートした「マイナビオールスター2022」ファン投票の中間発表に沸き立っている。

 初日1日に続き2日もセ・リーグの捕手部門は木下拓哉(30)が2万7564票でトップを死守。ヤクルト・中村悠平が2万1567票で2位につけているが、チーム内では「ついに不名誉な事態をストップさせる最大のチャンスがきた。何とか木下にはこのままファン投票1位で逃げ切ってほしい」と訴える。

 ここまで言うのも中日からファン投票で選出されたのは2018年の松坂大輔(先発)が最後。生え抜きに限れば16年の田島慎二(中継ぎ)から4開催連続(20年はコロナ禍で球宴なし)で出ておらず、これだけ長くファン投票選出なしは12球団で中日だけだ。

 さらに生え抜き野手では11年の井端弘和(二塁)以来、実に10年間にわたって誰も選ばれていないありさまだ。そのため立浪監督は「ファンが見たいのがファン投票なので。確かに中日の選手がなかなか各部門に入ってこないのは非常にさびしい。もっとそういう選手になっていかないと」と悲痛な叫びを上げる。

 2日現在、中日勢で木下以外は3位・ロドリゲス(中継ぎ)、4位・ビシエド、同・大野雄(先発)、5位・柳(先発)、同・R・マルティネス(抑え)と苦戦が続いてる。それだけに木下にかかる期待は大きく膨らむばかり。指揮官は「木下はまだ規定打席にも達したことがないが、今年はセ・パ含めて一番スタメンマスクが多くなると思う。本人はしんどいと思うけど、一本立ちしてほしいし、厳しくやっていこうと思う。その中で注目される捕手になってほしい、それだけの力のある選手なので」と力説する。

 木下本人は「まだまだ、ひっくり返ることもあるので何とも言えないですけど、追い越されないように頑張ります。逆転されたら恥ずかしいので」と意気込んでおり、何とか木下には中日のスター不在のイメージを払拭してもらいたいところだ。