オールラウンドで頼りになる助っ人だ。DeNAのタイラー・オースティン外野手(30)が25日にオンラインで取材対応した。15日に来日を果たし、この日で隔離期間も終了。「体の状態は非常に良い」と目を輝かせ、2月1日スタートの宜野湾キャンプへ万全の状態で臨む。

 昨季はコロナ禍で来日が遅れたが、107試合出場で打率3割3厘、28本塁打、74打点をマークした。さらなる活躍が見込まれる来日3年目に向け「日本シリーズ優勝が目標」と力強くコメント。その一方、別の側面でも期待値が高まっている。〝未完の大器〟と言われる細川成也外野手(23)の育成だ。

 自らが声をかけ細川を昨年11月、米カリフォルニア州の施設でソトとともに行った合同トレーニングに誘った。現地ではトレーナーも加わり〝MLB流プログラム〟で汗を流したという。その理由について「細川は非常に才能がある選手。スーパースターになれるポテンシャルを有していると思っている。現地での練習が自信をつかむきっかけになってくれればうれしい」と語った。

 オースティンからロックオンされた細川は今季で高卒6年目。一昨年にイースタンで本塁打と打点、最高出塁率の三冠を獲得したものの昨季は自身最多の37試合に出場しながら打率1割台に沈み、プロ入り後初の本塁打なしでシーズンを終えた。大砲候補と目され続けながら、結果を残せていない。だからこそ球団内からは「ここまでラミレス前監督らも細川を育てようと試みたが、なかなか開花しなかった。指導や助言にも定評があるオースティンなら細川の潜在能力を引き出せるのではないか」との声が高まっている。

 今季のオースティンは〝細川育成兼任コーチ〟としてもチームに貢献しそうだ。